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副業禁止の会社でも、アフィリエイトが条件つきで認められる可能性はあります。大事なのは「バレないか」ではなく、就業規則を実際に読み、必要なら申請して許可を得ること。国の制度も「原則容認」へ動いており、隠すより確認するほうが、結局いちばん堅実で長続きします。
こんにちは、せどり・物販リサーチャーの黒田慎一です。
私自身、勢いだけで物販を始めて在庫を抱えた苦い経験があります。その反省から、いまは「調べてから動く」を信条にしています。
じつは、せどりを始めたときに最初にやったのが、自社の就業規則を開いて副業の扱いを確かめることでした。物販もアフィリエイトも「会社に副収入を持つ」点は同じで、つまずく入口も共通しているからです。
今回は「副業禁止でもアフィリエイトはOKなのか」を、会社員・楽天・公務員のケース別に、厚生労働省・国税庁・人事院といった一次情報をたどりながら整理します。
副業禁止でもアフィリエイトはOK?会社員・楽天・公務員の早見表
結論は「就業規則しだいで、条件つき容認は珍しくない」です。
厚生労働省が公表するモデル就業規則は、2018年(平成30年)1月の改定で「許可なく他の会社等の業務に従事しないこと」という禁止条項を削除し、勤務時間外は他社等の業務に従事できるとする容認型へ切り替わりました。
つまり国の“見本”自体が、原則容認へ舵を切っているわけです。
日本経済団体連合会が2022年10月に公表した「副業・兼業に関するアンケート調査結果」でも、回答企業の70.5%が社外での副業・兼業を「認めている(53.1%)」または「認める予定(17.5%)」と答えています。
まず、立場ごとの基本的な扱いをざっくり整理しておきます。
| 立場 | 副業アフィリエイトの基本的な扱い |
|—|—|
| 会社員(一般) | 就業規則しだい。条件つき容認・届出制の会社が増加。まず規則を確認 |
| 全面禁止の会社 | 就業規則で明確に禁止。無断で行えば懲戒の対象になり得る |
| 公務員 | 法律で兼業を制限。ただし人事院Q&Aでは「収入を得ること自体では兼業に当たらない」とされる |
大切なのは、「副業禁止だから自分には無理」と決めつける前に、自社の規則を実際に開くこと。ここが出発点です。
なぜ最初に「就業規則」を確認すべき?会社員が損しない第一歩
最初の一歩は、噂ではなく自社の就業規則を自分の目で読むことです。
私がここをしつこく勧めるのは、経験上、この確認を飛ばした人ほど後で慌てているからです。
せどりを始めたとき、私も「うちは副業禁止だろう」と半ば決めつけていました。ところが規則を開くと、全面禁止ではなく「事前届出が必要」という届出制で、拍子抜けした記憶があります。
厚労省のモデル就業規則も、いまは許可制ではなく届出制を基本に据えています。届出制なら、所定の書類を出せば副業ができる建て付けです。
読むだけでも、「やっていいこと」と「ダメなこと」の線引きがはっきりします。これは損を避けるうえで、想像以上に効きます。
規則に副業の記載が見当たらない、または解釈に迷う文言があるなら、人事や総務に確認するのが確実です。地味ですが、これが遠回りに見えていちばんの近道だと私は考えています。
副業を認める就業規則の条件とは?制限できる4つのケース
裏を返せば、次の4つに当たらなければ会社は制限しにくい、というのが国の考え方です。
改定後のモデル就業規則では、会社が副業・兼業を制限・禁止できる場合として、次が挙げられています。
- 労務提供上の支障がある場合(本業に支障が出るほど働く、健康を害するなど)
- 企業秘密が漏洩する場合
- 会社の名誉・信用を損なう行為や、信頼関係を破壊する行為がある場合
- 競業により、企業の利益を害する場合
アフィリエイトのように自宅で完結し、本業と競合しない副収入は、この4条件をクリアしやすい部類だと言えます。だからこそ「届出さえ通ればOK」という会社が現実に存在します。
もっとも、これはあくまで“モデル”であり、各社が必ずこの通りに定めているわけではありません。全面禁止のままの会社もあります。だから最終的な答えは、いつも自社の規則の中にあります。

楽天は副業禁止?「楽天アフィリエイト」サービスとの違い
「楽天が副業禁止か」と「楽天アフィリエイトを使えるか」は、まったく別の話です。
検索でよく見る「楽天 アフィリエイト 副業禁止」というキーワードには、2つの別々の話が混ざっています。
ひとつは「楽天アフィリエイト」というASP(広告仲介サービス)を使えるかという話。もうひとつは「楽天グループという会社が副業禁止か」という話です。
前者について。楽天アフィリエイトは、ブログやSNSで楽天の商品を紹介し、購入されると報酬が得られる仕組みで、報酬は1円から受け取れるとされています。サービスとして使うこと自体は、基本的に誰でもできます。
後者について。楽天グループが公式に「副業禁止」と公表している一次情報は、私が調べた範囲では確認できませんでした。
一方で、就職・転職口コミサイトのOpenWorkには、社員・元社員から「申請はできるが通りにくい」「入社前から続けている副業なら認められる場合がある」といった趣旨の投稿が複数寄せられています。
ただしこれらは匿名のクチコミであり、公式な社内方針とイコールではありません。会社の方針は変わり得るので、楽天に限らず、最終的な扱いは必ず自社の就業規則や社内の公式情報で確認してください。
要するに、サービスとしての楽天アフィリエイトが使えるかどうかと、自分の勤め先が副業を認めているかどうかは、切り分けて考えるべきだということです。
公務員のアフィリエイトはOK?人事院Q&Aと2026年4月の兼業緩和
公務員は「小規模なら問題になりにくいが、本格的に稼ぐと許可が必要」という線引きです。
原則として、公務員は国家公務員法第103条・第104条、地方公務員法第38条により副業(兼業)が制限されています。営利目的の事業を自ら営むことなどが規制の対象です。
ここで一次情報として参考になるのが、内閣人事局・人事院が令和6年(2024年)6月にまとめた「一般職の国家公務員の兼業について(Q&A集)」です。
同資料では、YouTubeやブログ等でアフィリエイト収入を得ることについて、それだけをもって兼業には該当しない、とされています。
一方で、営利目的や投稿の継続性・反復性の有無、規模(主には収入額)によっては、承認または許可が必要な兼業に該当する可能性がある、とも明記されています。
読み解くと、趣味の延長でごく小規模なら問題になりにくいが、本格的に稼ぐとなると許可の領域に入り得る、という考え方だと受け取れます。
そしてここが新しい動きです。人事院は令和7年(2025年)12月19日に自営兼業制度の見直しを発表し、令和8年(2026年)4月から、これまで不動産賃貸・家業継承・太陽光発電の3分野に限られていた自営兼業に、趣味や特技を生かした事業、社会貢献に資する事業を新たに承認対象へ加えました。
想定されるのは手芸品の販売やスポーツ・芸術の教室開業などで、希望者には開業届の提出と事業計画の作成が求められる仕組みです。
地方公務員についても、総務省が令和7年(2025年)6月11日に、許可基準の明確化・公表を促す通知(技術的助言)を出しています。
つまり公務員の世界でも、「原則禁止」から「条件つき容認」へと制度が確実に動いているわけです。ただし会社員以上に信用維持と守秘義務が重く問われるため、判断に迷うなら勝手に始めず、所属の人事担当に相談するのが安全だと、筆者としては受け止めています。
アフィリエイトの副業申請、何を書けばいい?通りやすくする要点
申請の勝負どころは「本業に支障を出さない」証明です。
会社が条件つきで認める場合、その条件は先ほどの4条件のうち、実務上は次の3点に集約されることが多いです。
- 本業に支障をきたさないこと(勤務中に作業しない、寝不足で本業の質を落とさない)
- 会社の信用を損なわず、秘密を漏らさないこと(勤務先が特定される発信をしない、業務上の情報を書かない)
- 競合しないこと(自社の事業と利益相反にならない)
この3点を先回りで満たしておくと、話が通りやすくなります。
では、申請書には具体的に何を書けばいいのか。私が規則を確認したときの感覚では、次の要素を自分の言葉で説明できると、会社側も判断しやすくなります。
- 副業の種類(例:自分のブログ・SNSでの広告収入。雇用ではなく個人の情報発信であること)
- 作業する時間帯(例:平日夜・休日のみ。勤務時間や貸与端末は使わない)
- 扱うテーマ(例:本業と無関係な趣味・生活分野。社外秘や取引先に触れない)
- 本業への影響(例:健康管理を前提に、支障が出れば縮小・停止する)
特に注意したいのが秘密保持です。本業で得た情報をそのまま記事にすると、秘密保持義務に違反するおそれがあります。
金融機関勤務なら金融、家電量販店勤務なら家電、と本業の知識を活かせるのはアフィリエイトの強みですが、社外秘に踏み込まない配慮はセットで考えるべきです。
隠すより申請?住民税・確定申告と「会社バレ」の関係
税金経由で会社に知られる主因は、住民税額の変化です。
副業でアフィリエイト所得があると住民税額が増え、給与から天引き(特別徴収)される金額の変化で、経理担当者に気づかれることがあります。
対策として、確定申告書第二表の「住民税に関する事項」で「自分で納付(普通徴収)」を選ぶ方法が知られています。ただし本業・副業がともに給与所得の場合など、自治体によっては普通徴収に切り替えられないこともあるため、事前にお住まいの市区町村へ確認が必要です。
税額のラインも一次情報で押さえましょう。国税庁「No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人」によると、1か所から給与を受ける会社員で、給与・退職所得以外の所得の合計が年間20万円を超える場合、原則として所得税の確定申告が必要です。ここでいう所得は、収入から必要経費を引いた額を指します。
一方、住民税にはこの「20万円以下なら申告不要」という特例がありません。所得税の申告が不要な場合でも、利益があれば住民税の申告は別途必要になるため、確定申告をしない人は自治体への住民税申告を忘れないよう注意が必要です。
なお税制は改正され得ます。最新の要件は必ず国税庁や自治体の公式情報で確認してください。
ここで筆者として一言。普通徴収は「会社に通知されにくくする」テクニックとして語られがちですが、申請して認められていれば、通知を過度に恐れる必要はありません。
隠す前提で神経をすり減らすより、認められる道を先に探るほうが、精神的にもずっと楽だと私は思います。
【考察】制度は「原則容認」へ。物販リサーチャーが見る潮目
ここからは筆者としての私見です。事実と分けて読んでいただければと思います。
まず前提として、アフィリエイトは「長期でコツコツ育てる」性格の副業だと私は考えています。
収益化までに時間がかかり、SEOの知識が要り、検索アルゴリズムの変化で収入が不安定になり得る。手軽に始められる一方、報酬が積み上がるまでには相応の時間がかかる、というのが実像です。
だとすれば、数年単位の長期戦になります。その間ずっと隠し通すのは現実的ではありません。住民税、うっかりの雑談、勤務中の操作など、発覚の入口はいくつもあり、走る距離が長いほどリスクは積み上がります。無断で続けて発覚すれば、減給や戒告などの懲戒処分に至る例もあります。
ここで、物販とアフィリエイトの両方を見てきた立場から、あまり語られない違いを一つ足しておきます。
せどり・物販は、古物を反復して売るなら古物商許可が要り、規模が大きくなれば開業届も絡む——つまり「外形的な手続き」で存在が見えやすい副業です。仕入れ・在庫・発送と動きも多い。
対してアフィリエイトは、原則そうした許認可が要らず、自宅で完結します。だから“物販の常識”で「アフィリも同じくらい目立つはず」と身構える人がいますが、実際は目立ちにくい。
私が注意を促したいのはむしろ逆で、目立たないがゆえに「申請しないまま何となく続けてしまう」ことこそ、いちばんの落とし穴だという点です。見えにくい副業ほど、先に届出で足場を固める価値が高い。ここは物販を回り道した私の実感でもあります。
そのうえで、このジャンルを見ていて感じるのは「潮目が変わった」ことです。
2018年のモデル就業規則改定を境に、国は合理的な理由なく副業を禁止しにくい方向へ動きました。裁判例でも、勤務時間以外の時間の使い方は基本的に労働者の自由とされています。全面禁止を貫く会社は、むしろ説明を求められる立場になりつつある、というのが私の見立てです。
就業規則の4条件に照らすと、自宅完結で競合しにくいアフィリエイトは、物販よりも“申請が通りやすい類型”に入りやすいとも感じます。
見通しとしては、公務員の2026年4月の緩和や、総務省の地方公務員向け通知に象徴されるように、条件つき容認の流れは今後も続くと考えられます。だからこそ、最初に会社との関係を整えておく価値は、これから先いっそう高まるはずです。
もちろん、全面禁止で交渉の余地がない会社もあるでしょう。その場合は無理に踏み込まず、本業側の環境そのものを見直す選択肢もあります。いずれにせよ、「調べもせずに始める」だけは避けたい、というのが私の率直な結論です。
まとめ
副業禁止の会社でも、就業規則しだいでアフィリエイトが条件つきで認められる可能性はあります。
まずやるべきは、噂ではなく自社の就業規則を実際に読み、必要なら人事に確認・申請すること。厚労省モデル就業規則が示す「本業に支障を出さない」「秘密を漏らさない」「信用を損なわない」「競合しない」を満たせるかが、通りやすさのカギです。
楽天のような会社が副業禁止かどうかは就業規則で決まり、公式方針は一次情報での確認が前提。ASPとしての楽天アフィリエイトを使えるかとは別問題です。
公務員は人事院Q&A(令和6年6月)のとおり規模・継続性で扱いが変わり、2026年4月からは自営兼業の対象も広がりました。税金面は、所得20万円超で所得税の確定申告が必要になるなどの目安がありますが、制度は変わり得るので公式情報での確認を。国全体が原則容認へ動いているいまこそ、隠すより先に確認する一手が効いてきます。
よくある質問
副業禁止でもアフィリエイトは認められることがありますか?
あります。厚労省モデル就業規則は2018年改定で容認型に変わり、多くの会社が「本業に支障を出さない」等の条件つき・届出制で副業を認める方向にあります。まず自社の規則を確認し、必要なら申請しましょう。ただし全面禁止の会社もあるため、必ず認められるとは限りません。
楽天は副業禁止ですか?アフィリエイトとの違いは?
楽天グループが公式に「副業禁止」と公表している一次情報は確認できませんでした。OpenWorkには社員・元社員による副業に関するクチコミが複数ありますが、匿名の声であり公式方針とは別です。最新の扱いは自社の就業規則で確認を。なお「楽天アフィリエイト」というASPを使えるかどうかは、勤務先が副業を認めるかとは別の話です。
公務員はアフィリエイトをしてもいいですか?
人事院のQ&A(令和6年6月)では、アフィリエイト収入を得ることだけでは兼業に該当しないとされますが、営利目的や継続性・反復性、収入規模によっては承認・許可が必要になり得ます。加えて2026年4月から自営兼業の承認対象が広がっています。判断に迷う場合は所属の人事担当に相談しましょう。
副業アフィリエイトの申請では何を書けばいいですか?
副業の種類(雇用ではなく自分の情報発信であること)、作業する時間帯(勤務時間や貸与端末を使わないこと)、扱うテーマ(本業と無関係で社外秘に触れないこと)、本業への影響(支障が出れば縮小・停止すること)を、自分の言葉で書けると通りやすくなります。会社ごとに様式が異なるため、まず人事に確認しましょう。
